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日本でとても人気のあった海外FX業者「GEMFOREX」が2023年5月31日にサービスを停止しました。
2022年12月の集団不正利用事件をきっかけに、2023年始から出金遅延が起こり、解決に至らないままサービス停止となったことで、多くのユーザーから信頼を失うかたちとなりました。
この記事では、GEMFOREXがサービス停止するまでの流れを時系列でまとめるとともに、今後我々トレーダーができる対策についてまとめました。
また、GEMFOREXの代替となりえる業者についても紹介します。
記事の目次
- GEMFOREXがサービス停止するまでの流れ
- 2022年12月6日:規約違反者への対応強化
- 2023年1月5日:出金遅延が頻発
- 2023年2月4日:出金遅延騒動についての公式発表
- 2023年3月15日:出金遅延が解消へ向かっているとの発表
- 2023年3月20日:eKYCの導入
- 2023年4月7日:出金遅延が長引く可能性があるとの発表
- 2023年4月27日:公式Twitterアカウントが突如として削除
- 2023年5月1日:週1での出金、遅延損害金を発表
- 2023年5月8日:定額出金に関するFAQを公開
- 2023年5月11日:1万円の定額出金が続出
- 2023年5月15日:出金遅延を招いた原因の発表
- 2023年5月25日:M&Aによる事業継承が発表
- 2023年5月30日:最後の100%入金ボーナス実施
- 2023年5月31日:サービス停止の発表
- 2023年6月16日:FAQ追加、個別返信をしない方針へ
- 一連のトラブルから学ぶ海外FX業者の選び方
- GEMFOREXの代替となりえる業者3社
GEMFOREXがサービス停止するまでの流れ
2022年12月6日:規約違反者への対応強化
GemForexが出金拒否しているという噂が流れた2022年12月6日、公式からは規約違反者への対応強化が理由とされました。
出金拒否情報を流した人々は、規約違反者と考えられています。
GemForexの広報担当ムトウ氏によると、規約違反者の数は1,350人にも上るとのことで、違反者に対しては口座凍結や利益没収などの措置が取られました。
2023年1月5日:出金遅延が頻発
GemForexでは出金遅延が頻発し、ユーザーからは不満の声が続々とあがりました。
キャッシュバックサイトTariTaliからの報告によると、GemForexの日本国内の資金が不足している可能性があるという説がある一方で、依然として規約違反者への対策が影響している可能性も指摘されています。
2023年2月4日:出金遅延騒動についての公式発表
2023年2月4日に、GemForexが出金遅延騒動についての公式発表を行いました。
公式アナウンスでは、出金遅延は不正利用者の増加が原因であるとされ、出金申請の中に多くの不正利用者が含まれていると説明されています。
そして、全ての取引内容を確認した上で2月中に出金予定(あくまで予定)であると発表されました。
2023年3月15日:出金遅延が解消へ向かっているとの発表
2023年3月15日にGemforexからの公式情報によると、出金遅延問題は解消に向かっているものの、まだ不正行為が存在し、その対策が進行中であることが明らかにされました。
現在、違反者が少ない順(3月、2月、1月、12月の順)で出金処理が進行しており、出金完了率は12月〜2月分で約60%〜70%となっています。
2023年3月20日:eKYCの導入
2023年3月20日にGemforexは「eKYC」の導入を発表しました。
これはオンラインでの本人確認を行うもので、新規開設者だけでなく既存ユーザーも全員が申請しなければならないとされています。
これにより不正利用者の減少と出金対応の円滑化が期待されています。
2023年4月7日:出金遅延が長引く可能性があるとの発表
2023年4月7日に、Gemforexは出金遅延が長引く可能性があると発表しました。
理由としては、第三者機関への問い合わせが増え、その対応に時間を取られていると説明されました。
第三者機関とは、MT4の提供元であるMetaQuotes社や、クレジット決済代行会社等のことです。
また、決済代行会社や収納代行会社からの入金が止まっているという問題もあるようです。
2023年4月27日:公式Twitterアカウントが突如として削除
2023年4月27日、GEMFOREXの公式Twitterアカウントが突如として削除され、一時Twitterのトレンド入りしました。
ユーザー間ではアカウント削除がGEMFOREX側の意図的な行動かどうか疑問が浮上し、実際に公式へ問い合わせた人によると「アカウントは意図せず削除された」との回答が得られたとしています。(証拠はなし)
以降、GEMFOREXの公式情報を得られるのはWebサイトのみとなりました。
2023年5月1日:週1での出金、遅延損害金を発表
Gemforexは「5月11日の週から週1での立替え出金を予定している」と発表しました。
しかしながら、全員分の立替えはできないため、出金は予算内で行われるとされました。
また、遅延損害金として、出金申請日から完了までの間、年利5%が月末に反映されるという対策も発表されました。
2023年5月8日:定額出金に関するFAQを公開
GemForexは定額出金に関するFAQを公開しました。
FAQによると、出金申請から30日経過している場合に「遅延」と認定され、定額出金・遅延損害金の対象となるとされています。
また、出金できる金額については回答できないとのことで、実際にどれほど出金されるかは不透明です。
2023年5月11日:1万円の定額出金が続出
定額出金が1万円という口コミが続出し、GemForexの対応に対する不満が再び高まっています。
数百万以上の高額を預けていたトレーダーに対しても、一律1万円の出金という対応がとられ、Twitterを中心に炎上しました。
2023年5月15日:出金遅延を招いた原因の発表
GEMFOREから今回の出金遅延を招いた原因が発表されました。
公式アナウンスによれば、以下3つが原因とのこと。
- 2022年中頃から集団によるボーナスアービトラージによる損害
- 決済代行業者Aによる35,879,651ドル(約50億円)持ち逃げ
- 決済代行業者Bによる約10億円未払い
「5月15日時点で遅延解消の目処は立っていない」と追記され、問題の解決には更なる時間がかかるとの見通しを示しました。
2023年5月25日:M&Aによる事業継承が発表
2023年5月25日、GEMFOREXを運営するGemTrade LLCの全株式が、10億ドル(約1,300億円)で未公表の買収先に売却される方向で交渉が始まりました。
スケジュールとしては、2023年6月1日から7月30日まで手続きが行われ、8月1日に全事業が譲渡される予定です。
2023年5月30日:最後の100%入金ボーナス実施
2023年5月30日の早朝、GemForexでお馴染みの100%入金ボーナスの実施が発表されました。
この時点でまだサービス停止は発表されていませんでしたが、当然運営陣は翌日にサービス停止することを知っていたはずなので、「最後の資金集めに走った」と見られても仕方がないでしょう。
2023年5月31日:サービス停止の発表
GemForexは全てのサービスを停止することを発表しました。
同日、新規注文が発注停止となり、ポジションを保有している場合は2023年6月30日までに決済するようにとアナウンスされました。
上記に挙げた不正行為や決済代行会社の持ち逃げ・未払いなどが主な原因で、全事業は2023年8月1日に譲渡予定となっています。
2023年6月16日:FAQ追加、個別返信をしない方針へ
GemForexは公式サイトにてFAQを追加しました。
これは似たようなお問い合わせが多数届いているためで、今後はFAQを更新して、個別の返信はしないという方針に変更されました。
一連のトラブルから学ぶ海外FX業者の選び方
ボーナスが豪華すぎる業者には要注意
豪華なボーナスを連発する海外FX業者、例えばGEMFOREXやHAST FOREXのような業者は、自転車操業でギリギリ持ちこたえていて、資金繰りが悪化したときに出金問題を引き起こす可能性があります。
また、倒産せずに運営されていても、ボーナスの使い方や取引方法にいちゃもんを付けて、なかなか出金させてくれなかったり、利益を没収されるケースもあります。
ボーナスが豪華すぎる業者で勝ち逃げできればそれに越したことはありませんが、貧乏くじを引かされる可能性も高いので、使うにしても多額を預けるのはおすすめしません。
スプレッドが狭すぎるのはDD方式の疑い
取引の際に生じるスプレッドは狭いほど有利ですが、スプレッドが極端に狭すぎるのは、DD方式の疑いがあります。
DD方式とはディーラーの裁量によって注文を裁く仕組みで、DDを採用している業者は、負け組トレーダーの注文を呑むことで業者の利益としています。
つまり、勝ち組トレーダーが増えてしまうと狭いスプレッドを維持できなくなるため、勝ちすぎているトレーダーはいきなり口座凍結されたり利益を没収される可能性があります。
GEMFOREXの場合、豪華なボーナスを提供していながら、スプレッドが極端に狭い口座タイプを提供していることから、DD方式を採用しているのでは?との味方が濃厚でした。
透明性の高い業者で取引したいなら、NDD方式を採用している業者を選ぶべきです。
複数業者を使い分けることでリスク分散できる
海外FX業者、特にボーナスのある業者で取引する以上、GEMFOREXのような出金拒否や倒産のリスクは拭い切れません。
しかし、どの業者がいつ倒産するかを察知するのは至難の技です。
事実、GEMFOREXは大手XMTradingと肩を並べるほどの人気があり、今回のトラブルを一体どれだけの人が察知できたでしょうか。
いつどの業者がトラブルを起こすかわからない以上、一社に資金を集中させるのではなく、複数の業者に分散させることが好ましいでしょう。
もし、GEMFOREXに資金を集中させてた場合、資金が回収できない不安に押し潰されてしまうかもしれません。
しかし、いくつかのFX業者を使い分けて、資金を分散させておけば、経済的・精神的なダメージを軽減させることができるでしょう。
GEMFOREXの代替となりえる業者3社
BigBoss

BigBossは、徹底した日本語サポートと口座開設の手軽さから、初心者でも取引を始めやすい海外FX業者です。
ボーナスは、期間限定の入金ボーナスや、BigBossポイントプログラムなどが用意されています。
口座タイプは、標準的なスプレッドの「スタンダード口座」と、スプレッドが狭くて別途取引手数料が取られる「プロスプレッド口座」の2種類。
スペックだけみれば平凡な業者という印象を受けますが、約定力が高く、値動きが荒いときでも安定してトレードできるのが魅力です。
XMTrading

XMTradingは、世界的に見てもかなり知名度の高い業者で、日本では「海外FXといえばXM」のイメージが定着しているほど有名な業者です。
新規口座開設で13,000円のボーナスが貰えるほか、入金ボーナス、ロイヤルティプログラム(ポイント制度)も用意されているので、お得に取引を始められます。
ボーナスが豪華な業者ではありますが、厳格な金融ライセンスをいくつも取得しているためか、出金拒否や口座凍結といったトラブルがとても少ないです。
ただし、約定力はそこそこ、スプレッドもそこそこで、正直スペックを重視するなら他の業者を視野に入れたほうが良いでしょう。
また、法人口座に対応していないので、法人口座でボーナスを受け取りたいならBigBossやFXGTがおすすめです。
FXGT

FXGTは「FXと仮想通貨のハイブリッド取引所」のコンセプトのもとスタートした業者で、かつて日本でも一世を風靡した「CryptoGT」という取引所のメンバーが運営しています。
豊富な仮想通貨ペアを最大1,000倍のレバレッジで取引でき、入出金においても仮想通貨が使えるので、ビットコインFXをするためにFXGTを選ぶユーザーは多いです。
もちろんFXやCFD取引も充実していて、米国株まで取引できるので、幅広い用途に使えます。
FXGTもボーナスに力を入れていて、現在は15,000円の口座開設ボーナスや、各種入金ボーナスが提供されています。
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